水上ヴィラ(バンガロー、コテージ)があるリゾートとして、タヒチとモルディブで迷われる方も少なくないようです。
旅行費用、滞在費を比較してみたいと思います。
<タヒチ>
タヒチは、世界一旅費が高いリゾートとも言われています。
もちろん滞在する島、ホテルのランク、時期によっても異なり、最短の6日間でローシーズンにて陸地のお部屋であれば、離島滞在でも1人あたり20万程度でも可能ですが、標準的な8日間滞在・ハネムーンに相応しいホテルランクの水上バンガローに連泊ですと、1人あたり40万~100万程度が相場。
お部屋の眺めにこだわると更に数万~数十万アップ。
プレミアムエコノミー利用やビジネスクラス利用の場合は、1人あたり50万~150万が大凡の相場価格です。
日本の旅行シーズン(春~夏~秋)に合わせてタヒチも安定するシーズン(4月~11月)になりますが、他のリゾートと比べGWや3連休なども数万円の違いだけで、大きく料金が跳ね上がる事が無いので早い者勝ちです。
雨季と言われる12月~3月でも、陽が出ている事の方が多いタヒチですが、日本の旅行シーズンでは無い事もあり、ホテルもキャンペーンなどを行いますので比較的リーズナブルに、サマーヴァカンスシーズンと比べると、1人あたり15万~30万もお安くご利用いただけます。
滞在費に関しては、プライベートディナーなど贅沢をしようと思えばソレなりですが、ディナーもアラカルトで利用したり、ランチなら島の散策ついでにスーパーに行けば、数百円でバゲットサンドが買えたりしますので、ホテル以外も楽しめるタヒチでは、その日の気分とお腹の空き具合でコースにしたり、アラカルトにしたり、ルームサービスなど、色々と楽しんで頂くのが一番です。
物価が高いと言われるのはフランス本国と同様であるが故ですが、シャンプーやテュッシュなどの生活用品のみで旅行客には関係の無い物(ホテルで用意がある為)が殆ど、ホテルのレストランも日本の同ランクのシティホテルと比較をすれば、けして高くは無く、リゾートとしては良心的な価格だと思います。
もちろん旅費が高いなりの魅力は十分に有り、旅費以上に満足度も高いタヒチですが、何故高いのか?
1つは、部屋の配置。タヒチの水上ヴィラ(バンガロー)は、適度な間隔を空けて建てられており、テラスの向きを微妙に変えたり、バンガローの位置も前後させたりと、プライバシーに配慮をして建築されています。
2つ目は、ホテルスタッフの人件費。タヒチはフランス領の為、人件費は先進国のフランス本国と同様ですし、社会保障が日本以上に充実している為、アジアや中東のリゾートのように人件費が安価ではありません。
それによりタヒチの人々の生活保障がなされ、リゾートでは珍しく治安の安定にも繋がっています。
(タヒチ 水上バンガロー)
(タヒチのホテルスタッフ)©RomeoBalancourt
タヒチは南の島のリゾートですが、フランス領ポリネシアであり、先進国のフランス本国と同レベルです。
その分、衛生面や治安が担保されています。
ハワイやグアムのレストランなどもアメリカと同じ先進国価格であるのと同じです。
ハワイでタヒチのヴィラのような別荘タイプに連泊するような場合はタヒチの旅費よりも高くなるかも知れません。
<モルディブ>
アジアリゾートの中では、モルディブは比較的高額なアジアビーチリゾートです。
旅行期間も毎日出発可能なため4日間や5日間なども可能ですが、片道(乗換必須)15~18時間かけてリゾートでは1日もしくは2日だけしか楽しめないのでは、疲れに行くような物なので、タヒチと同様に最短でも6日間以上のプランをおススメします。
旅行費用は、利用航空会社で異なりますが、特にホテルの数が多いモルディブではホテルのランクにより大きく旅費の相場も異なります。
例えば、AランクやBランクのホテル滞在だと、水上コテージ+オールインクルーシブプランでもローシーズンだと1人あたり20万円代で可能なホテルもありますし、標準的な8日間滞在・ハネムーンに相応しいデラックス~ラグジュアリーホテルの水上ヴィラに連泊ですと、1人あたり40万~80万程度が相場。
デラックスクラスはオールインクルーシブプランも含まれている事が多く価格も値ごろ感が良いため人気も高いですが、ラグジュアリークラスはオールインクルーシブのシステムを推奨しないホテルも増えてきていますので、オールインクルーシブを含まず60万~100万程度。
ビジネスクラス利用の場合は、利用航空会社により違いますが、60万~150万以上が大凡の相場価格です。
雨季(5月~10月)のシーズンが長く、乾季は短い(12月~3月)為、日本の旅行シーズンである春~夏頃が雨季で一番安く、旅行オフシーズンで航空運賃も安値になるお正月明け(1月~3月)が一番の高値になります。
クリスマスや年末のピーク前の12月上旬も、大方どこの旅行先も安値傾向になりますが、モルディブは乾季に入るためサマーヴァカンスシーズンより旅費は高値になります。
GWやお盆休みは、雨季にも関わらず、航空運賃が(モルディブ行きのみではない為)高値設定のため、旅費も高値になります。
滞在費に関しては、オールインクルーシブプランなら現地費用は不要か?と言うとそうではありません。
オールインクルーシブプランで使用できる食事は、レストランが限定されていたり、アクティビティーも別途有料の物があったりもします。
モルディブではハワイ等と同様にチップが必要で(タヒチは無し)オールインクルーシブプランに含まれている食事でも毎回必要です(食事代の10%程度=朝食&昼食で2人で5~10ドル、夕食は30~50ドル)、ベッドメイクは毎朝2~5ドル、夕方のターンダウンで更に2ドル程、ポーターには荷物1個につき1~3ドル、バトラーには最初に10ドル程、色々ときめ細かいサービスをしてくれたら、都度8ドルくらいが相場です。
(チップ欄 イメージ)(https://child-tabi.com/check/ より)
モルディブが、アジアの他のビーチリゾートよりか割高なのは、一棟建てのコテージやヴィラであるから。
しかし、同じ一棟建ての水上ヴィラがある【タヒチ】と比べ、比較的モルディブの旅費(オールインクルーシブプラン含め)が安い理由は?
・モルディブはバリやタイ、フィリピンと同じ「アジアビーチリゾート」で物価が安い。
・スリランカや中東などの発展途上国からの出稼ぎ労働者が多く、人件費が格段に安い。
・部屋を数多く建てることを優先し、ヴィラの間隔を狭め、一列並びに何棟も連ねることで工費を軽減している為
(目隠しのパテーションで視界はカバーできても、声は筒抜け、夜間は猶更)
・中国資金により近年いくつものホテルが新たに建築され、ホテル競争も激しくなり安くするホテルが多くなっている。
・モルディブのベストシーズンは日本の旅行シーズンではなく、1年の殆どが雨季シーズンで安値にする必要がある為。
(モルディブホテル イメージ)
【まとめ】
・モルディブは、中国資本によりホテルが毎年増えており、料金競争も激化しているため、予算に応じたホテルがある。
・ベストシーズンがタヒチとモルディブでは大きく異なり、単純にモルディブの旅費がタヒチより安いとは言えない。
・モルディブでは、オールインクルーシブプランでもチップがアメリカ並みに必要。
・タヒチとモルディブの旅費相場の違いは、ホテルスタッフの人件費による物が大きく、それにより治安面でも大きな違いがある。