コラム
タヒチvsモルディブ 基本編(歴史と治安)
しかし、治安や宗教、土地柄や文化、風習などは、天と地ほどの違いがあるのが、タヒチvsモルディブです。
<タヒチ>
南太平洋の中央に位置し、太古の昔から航路の寄港先であったタヒチは、異文化や異国人に対してもオープンな土地柄で、宗教的(カトリックが主)にも縛りは無く、治安も非常に安定しています。
正式名はフレンチポリネシア。フランス領になってからは、本国フランスから料理、ワインやシャンパン、言語、洗練されたインテリアや文化がタヒチにも根付き、元々のポリネシアンの陽気さ、人の良さが相まって、楽園の名に相応しい、セレブさえも憧れるフレンチテイスト漂うお洒落な高級リゾートとして有名になりました。
(タヒチの文化イメージ)
同じポリネシアン文化のハワイ、イースター島、ニュージーランドの中心に位置してるのがタヒチで、ポリネシア文化もタヒチから伝わり、サーフィン、フラダンス、水上バンガローなどもタヒチが発祥の地と言われています。
リゾートとしての要素が全て元々取り揃っているタヒチは、人が作った物では無く、どこかの真似でも無い、本物のリゾートとしての魅力を感じて頂けると思います。
リゾートはとかく治安が心配されますが、タヒチはフランス本国(先進国)と同じ社会保障がある事で貧富の差も無く、これほど治安が良く(日本と同じ程度)、子供の様な無垢な笑顔溢れるリゾートは、珍しいかも知れません。
(笑顔のタヒチアン)
<モルディブ>
インド洋に位置した1200もの小さな島々の総称、正式名はディヴェヒ・ラーッジェーゲ・ジュムフーリッヤー(ラテン文字/ディベヒ語)、モルディブは通称名でサンスクリット語のMala(花輪)とDheep(島々)が語源、国教は(国民全員)イスラム教です。
2011年迄は周辺のバングラデシュやパキスタン等と同様に後発開発途上国(いわゆる最貧国)の一つでしたが、観光政策が成功し今や南アジアの中ではGDPも最も高くなり高中所得国になりました。
ホテルに入ってしまえば治安の心配は無くなりますが、首都(必須の乗継場所)のマーレでは金銭的犯罪も多く、隣接している中東周辺国では政治不安や宗教問題があり常に注意喚起が発令されています。
イスラム教は、アルコールの飲酒が禁止、豚肉禁止、人前で肌や髪、顔も極力見せることが禁止されている事はご存じの通り、オールインクルーシブにはアルコール類も含まれ、水着姿で開放的に過ごすリゾートとは真逆の宗教観が存在している事を考えると、元々リゾートとしての歴史や文化は無かったが、国を潤わすために観光業に取り組み、リゾートを作り上げたのが今のモルディブではないかと思われます。
1島1リゾートにした理由の1つとして、ホテルを1島毎にすることで、旅行者(イスラム教のタブー=女性の水着姿、アルコールや豚肉の飲食)をイスラム教徒である地元民と隔絶させておくため、意図的に行われてきた観光政策とも言われています。
首都マーレなどは、旅行者でもノースリーブや短パンは避けた方が良く、水着で歩いていると警察が来るそうです。
宗教的な縛り、慣習、治安不安などの問題も多くあり、観光客でも約束事を破ると逮捕される事もあるので、注意が必要です。
(モルディブ海水浴イメージ)
【まとめ】
・水上バンガローはタヒチが発祥の地。モルディブはリゾートとは真逆のイスラムの教えが国教。
・タヒチは貧富の差が無く治安が良好で心配なし。モルディブは乗継地マーレの治安は良くない。
・モルディブは宗教色が強く現地人に接する事のある首都マーレでは注意が必要だが、リゾートホテル内だけはOK。
タヒチは宗教的な制限は無い。