水上ヴィラ(バンガロー、コテージ)があるリゾートとして、タヒチとモルディブで迷われる方も少なくないようです。
行き易さや所要時間などの違いをお届けします。
<タヒチ>
南太平洋の真ん中に位置するタヒチへは、アジアでは日本のみ直行便があり、タヒチのフラッグキャリアでもあるエアタヒチヌイ航空が、成田空港から夕方発で週2便運航しています。
成田空港のみですが、日本国内の地方都市からはいずれも格安の乗継運賃で行き帰り共に同日発でご利用頂けます。
国際空港があるのはタヒチ島(パペーテ)のみ、ボラボラ島などの離島へはタヒチ島からタヒチ国内線に乗継となりますが、パペーテから離島へは同日乗継が可能な為(午後の早い時間着)、初日からリゾートステイを楽しんで頂けます。
(タヒチ国内線 エアータヒチ)
タヒチの国内線もスーツケースなどの預け荷物は、余程の事が無い限り勿論同便で運搬されますし、エアコンも当然寒いくらいきいてます。
所要時間は国際線が約11時間、タヒチ国内線がボラボラ島だと50分。乗継の良い便が確保できれば、離島の空港からホテルへの送迎時間(15分~40分)入国審査までも入れても、日本から約14時間でホテルに到着でき、初日から非日常の楽園滞在を楽しんで頂けます。
ボラボラ島の空港からホテルへは、4星以上のホテルではホテルの専用ボート利用となります。勿論荷物も一緒のボートで運搬されます。
ダブルリーフのボラボラ島は全くと言って良いほど波の影響はない為、湖の遊覧船のようにボートが苦手な方でも酔われる心配もありません。
帰りは、タヒチ国内線が夜間は運航していませんので、復路はタヒチ島(パペーテ=首都)に最低1泊が必要となりますが、お土産を購入するに丁度良いと思います。
成田着後、名古屋、大阪、福岡などへも同日帰着が可能です。
<モルディブ>
インドの南、インド洋に散らばる1200もの島へは、日本からの直行便は無く、スリランカ乗継、シンガポール乗継、ドバイ乗継のいずれかのルートでモルディブの首都マーレへ向かいます(その他香港乗継やバンコク乗継も可能)。スリランカ航空は成田のみ週に4便、シンガポール航空とエミレーツ航空は毎日出発可能で、成田以外に羽田、関空発着。シンガポール航空は名古屋、福岡からも発着できますが、日本出発し首都マーレでの乗継を経て、目的地のリゾートホテル到着(マーレから国内線または水上飛行機も含め)までの所要時間は、いずれのルートもかなりの長旅です。
・スリランカ航空(コロンボ乗継)
マーレまでが約12時間半+マーレ1泊(水上飛行機または国内線利用のホテルの場合)+リゾートへの移動が平均1時間、入国審査時間含め最短でも24時間~27時間もの所要。
マーレ着(20時頃)後、ボートのみで移動可能なホテルの場合は最短で15時間前後。
・シンガポール航空(シンガポール乗継)
マーレまで約15時間~18時間+マーレ1泊(水上飛行機または国内線利用ののホテルの場合。但し日本を夜発便除く)+リゾートへの移動が平均1時間、入国審査時間含め最短で27時間~28時間。
マーレ着後ボートのみで移動可能なホテルの場合は最短で18時間前後ですが、マーレ到着が夜遅く22時頃になり、そのまま深夜で真っ暗闇の中、小さなボートでの移動はかなりの緊張感があるかも知れません。
羽田発と関空発は深夜出発でマーレ着が日中の為、水上飛行機や国内線利用のホテルでも同日乗継できますが、それでも所要は20時間程度です。
・エミレーツ航空(ドバイ経由)は、日中にマーレに到着しますので、マーレでの宿泊は不要ですが、最短でも21時間前後の所要。
所要時間も長いですが、マーレ着後の移動も至難の業です。
上記でも触れましたが、ボート利用のホテルは、夜着のスリランカ航空またはシンガポール航空利用でもマーレ泊は不要ですが、20時~22時にマーレに到着後、そのまま何も見えない真っ暗な海を(落ちても探してもらうことも不可能)外洋の波を受けて左右上下に揺れる、小さなボートで30分~1時間も走行しますので、ライフジャケットを付けられても、かなりの恐怖心を感じるでしょうし、殆どの方が酔って気分を悪くされてしまわれます。
水上飛行機利用のホテルもランディング前は、ボートと同じで右左に揺れ、飛び立つ前に酔ってしまう方も少なくありませんし、エンジン音が非常にうるさい(隣同士でも会話不可)、エンジンの排気ガスで機内が臭い、エアコンがなく暑いので、どの道かなりの負担を強いられます。
国内線利用でもその後にボート利用がありますが、ボートが日中利用ため、水上飛行機やボート移動のホテルよりは、乗り物酔いを心配する方には未だましかもしれません。
(モルディブの水上飛行機)
2つの重大な事
①国内線も水上飛行機も前日でないと時間確定はされない為、日本出発時には何時にリゾートに到着できるかは分からず、場合によってはマーレで更に数時間待つこともあります。
預け荷物が別便で届けられることも少なくはありませんので、すぐ使用したい荷物は手持ちにしないと、更に翌日まで何もできないまま過ごす事になってしまいます。
②荒天時には空港への移動手段が運休になってしまうことも少なくないようです。
水上飛行機(風に弱い)利用のホテル、ボート(外洋を移動する)利用のホテルは要注意です。
【まとめ】
・モルディブは毎日出発可能だが乗継便のみ。タヒチは週に2便のみだが直行便が運航。
・モルディブはホテル到着までの所要時間が非常に長い(24時間以上)。 ※タヒチは15~17時間程度。
・モルディブはマーレ着後の移動はボートも水上飛行機も難儀でかなり苦痛、体調不良になる方も多い。
・モルディブの水上飛行機は事前に時間が確定されず、場合によって更に数時間~半日程度待つこともある。
※タヒチ国内線は時間確定は事前に可能(しかし大手旅行会社などは敢えて時間確定をしない会社もある)
・モルディブの水上飛行機利用のリゾートでは荷物が別便で遅くなることも日常的。※タヒチは原則同便。
・荒天時のモルディブでは、空港への交通手段が運休になることも、しばしば発生します。