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イースター島の楽しみ方~魅力~観光スポット

 

南太平洋のポリネシア文化圏の東端のイースター島。 島民たちが“ラパ・ヌイ”と称すイースター島は世界で一番隔絶された辺境※に位置する島。そこにはエジプト、インカ、マヤの巨石文明と並ぶ謎の文明の栄華が残存しています。
※人の住んでいる大陸(南米)からも3,700km離れている。

この周囲約60km(面積171平方km)のこの小さな島に、約900体もの石像(モアイ)が残存しています。尚、モアイ像の修復プロジェクトには日本のクレーンメーカーのタダノが大きな役割を果たし、ポリネシア考古学の権威である篠藤喜彦博士も考証に参画されるなど日本人にも縁深い地です。

周囲約58kmのこの島は、世界遺産にも指定されラパヌイ国立公園と称されています。 約4,000人の島民の大半はハンガロア村に定住し、彼らは自らを”ラパヌイ=Rapa Nui”と呼び、彼らの日常会話でもラパヌイ語が用いられています。

アクセスと島内交通

従来イースター島へは、中南米の古代文明“マヤ~インカ~アステカ”などの史跡探訪の終着点として、遥か北米~南米を経由して向かう長途の旅を強いられていましたが、 今ではタヒチ(フランス領ポリネシア)を経由して渡るのが一般的です。
タヒチ / イースター島間は約4,100km(飛行時間は約5時間半)の距離、チリのラン航空とブラジルのTAM航空の合併によりラタム航空の直行便が就航しています。

イースター島へのスケジュールについて

イースター島観光の留意点

意外と遠いタヒチ⇔イースター島

タヒチ/イースター島間は地球儀で見る限り近いように思えますが、 実際には日本からハワイへのフライト時間に等しく、フライト時間も6時間程度も要します。また、国や通貨も異なります上に、両方を結ぶフライトは週に2便しかありません。

 

「旅」の性格が正反対の2つの島

「何もしない贅沢!」を堪能するタヒチと「遺跡見学」のイースター島では 旅のベクトルが正反対ですので、率直なところ13日間程度の旅程で この2つを訪れますと、旅の印象が中途半端になることも否めません。 ※イースター島観光だけが目的なら13日間の日程でも大丈夫です。

タヒチ旅行の「ついで・・・」では行けないイースター島

分かりやすく例をあげますと、アメリカから東京見物に来た観光客が 同じ西方面だからということで、<ついでに>シンガポールを訪れるような感覚です。
また、タヒチハネムーンの定番”ボラボラ島”とイースター島観光を組み込みますと、必ず移動の前後にパペーテ(タヒチ島)滞在が強いられますので、 人によっては旅の印象がチェックインとチェックアウト、入国と出国の繰り返しだった・・・なんていうことにもなりかねません。
このあたりにもご留意いただきましてイースター島訪問のご計画を進められますことを おすすめします。

観光時の注意点

イースター島は世界文化遺産に登録されており、モアイ像は触れる事が許されていません。またアフと呼ばれる台座への立ち入りも禁止されています。島内には多くのモアイ像が存在しており、ただの岩にしか見えない切り出し途中のモアイ、倒れたままのモアイ等もありますが、故意で無くとも傷をつけたり、ましてや落書きをしたり、石ころであっても勝手に持ち帰ったりすると刑罰が科される可能性があります。
秘境と呼ばれる南太平洋の絶海の孤島イースター島に住み、形状や運搬方法、その存在の意味さえも謎だらけのモアイ像を守ってきたラパヌイ(イースター島の島民)の人々の思いを汚さぬよう、観光時や記念撮影をする際にはガイドの指示を厳守しお楽しみください。

イースター島の観光スポット

地図上の観光スポット名をクリックすると、詳細情報を見ることができます。

オロンゴ岬(Orongo)

島の南西部にある死火山”Rano Kau”麓のオロンゴ岬。

オロンゴ鳥人伝説(Orongo)について
古来、島の人々は鳥人の姿をしたマケマケという神を崇拝し、春になるとこのオロンゴを舞台に「鳥人儀礼」と称されるまさに鳥人を選ぶ儀式(レース)が行われました。
儀式は、島の各氏族から選ばれた挑戦者の下、それぞれの従者に沖合いの小島=モツ・ニュイに泳いで渡らせ、海鳥であるマヌ・タラ(セグロアジサシ)がその年最初に産み落とす卵を持ち帰らせるというものです。
四囲を海に囲まれた絶海の孤島”イースター島”では、渡り鳥のマヌ・タラこそがマケマケ神のメッセンジャーであり、かつその卵にもマナと呼ばれる神秘的なパワーがあると考えられていました。

ビナプ(Vinapu)

マタベリ空港の滑走路の東端に近くのビナプにあるアフ(石組みの祭壇)は、島にあるアフのなかでも最も精巧に石組みが施され、南米インカ時代以前の石組みに酷似しているので考古学者のハイエルダールなどが島民が南米起源であるという自説を提唱したほど。
アフに立っていたモアイは今では倒された状態でプカオ(帽子)も散乱しています。半分埋まったままのモアイや、顔だけ地表に出ているモアイ、
特筆すべきはプカオと同じ赤色凝灰岩製で頭の砕かれたモアイです。

タハイ(Ahu Tahai)

島の中心ハンガロア村から徒歩圏内のタハイにはアフ(祭壇)が3基あり(アフ・バイウリ、アフ・タハイ、アフ・コテリク)モアイが復元されています。 特にモアイ・コテリクは頭にプカオをのせ、島内でも唯一1体のみレプリカながら眼が埋め込まれています。
パイナと呼ばれる宗教儀式ための広場、石造の住居跡、復元された鶏小屋(タレモア)、バイナ(石が置かれた儀式の場所)なども観られます。 モアイを背景に夕陽が沈む光景は何ともエキゾチックな気分に浸れることでしょう。

プナパウ(Puna Pau)

モアイが頭の上に載せている帽子のようなプカオが切り出された場所。赤い石=火山性の赤色凝灰岩が採れるこのプナパウが選ばれたようです。
プカオが現出したのは1,300年以降と考証されているようですが、髪を切ると神から授かる「マナ」と呼ばれる霊力が失われると信じられ、位の高い者は髪を伸ばし髷(まげ)を結い、赤色のキエア(赤色の顔料)で髪を染めていたと伝えられており、プカオはその髷を象ったとも謂われています。周りの草原には切り出し中のプカオが放置されたままで、古の時を感じさせられます。
小高い山の上からはハンガロア村も一望できます。

バイフ(Vaihu)

17世紀頃から19世紀前半のモアイ倒し戦争により倒されたモアイ(フリモアイ)8体がうつ伏せに倒れています。 なぜ戦争したのか?については食料不足による部族間の抗争をはじめ諸説があります。
いずれにしても負けた部族の象徴でもあるモアイ像は倒され、モアイの眼にはマナ(MANA)という聖なる力があると信じられていたため、眼が抜き取られ、破壊され、さらにすべてのモアイは顔を地面に埋めるようにうつ伏せにされています。
アフ(モアイの基底部)の前にある飛び石の輪の中では葬儀が執り行われたようです。死者を布で巻き、安置した状態で数ヶ月放置し、禽獣類によって処理された後、骨だけになってから骨を海で洗ってアフに埋めたとされています。

アカハンガ(Akahanga)

フリモアイ(モアイ倒し戦争)によって倒されたままのモアイが、そのままの状態で残されています。 往時は13体のモアイが立っていて、ここには大きな集落があったと推測されています。
復元されたハレパエンガ(住居跡)にはウムパエ(カマド)の跡もあります。また、伝説の酋長(イースター島初の大王)ホツ・マツアが葬られている場所ともいわれています。

アナ・テ・パフ(Ana Te Pahu)

海底火山の隆起により島には無数の洞窟(アナ)があります。その中でもここの洞窟は最大規模で全長約900メートルあります。 このアナ・テ・パフにはかつて人も住んでいたと推測されており、かまども残されています。
また、洞窟には19世紀ころの西洋人らによる奴隷狩り(※)から逃れる為、村人たちが隠れていたとも推察され島の歴史を窺う上で興味深い洞窟でもあります。
(※)18世紀から19世紀にかけて欧米人により島民らが奴隷として連れ出され、のみならず島の外から持ち込まれた天然痘などに感染し、イースター島の人口は激減し、絶滅寸前まで追い込まれ1872年当時、島民はわずか111人だったそうです

アキビ(Akibi)

ここにはイースター島に数多くあるモアイの中で唯一、海を向いている珍しい7体のモアイ像があります。初期に築造されたモアイなのでプカオ(赤色凝灰岩でできた髷=帽子のようなもの)が載っていません。
しかも、他のモアイたちは海岸線沿いにあるのですが、ここのはビーチから遠い島のほぼ中央=内陸に立っているのです。 モアイたちの見つめる方角にはホツマツア王がやって来たといわれるマルケサス諸島(フランス領ポリネシア)のヒバオア島があり、王が7人の従者(息子?)たちを祀っているとも伝承されています。
さらに、モアイたちは単に海を眺めているだけではなく、春分・秋分には、太陽の沈む地点を見つめている天文学的裏づけがあるとの仮説もあるそうです。 もう1つの特色は他のアフの周辺には集落跡が見られるのですが、ここにはその痕跡がありません。

ラノララク(Ranoraraku)

モアイの石切り場だったラノララク山(標高約200m)、ここで島のほぼすべてのモアイの石が切り出され製造されたそうです。 様々な様相のモアイ約400体が残され、あるものは切り出しの途中のもの、削りかけ、完成間際のもの~麓へ運搬途中で放棄されたものなど。山肌には、これらの放棄されたモアイが無数に散乱しています。
15~6世紀ころから時間が止まってしまったかのように、そのままの状態で残されています。 さまざまなモアイを見れば、どのようにモアイ像が作られたのかその製造工程が良く分かります。

トンガリキ(Tongariki)

島の東部に位置するアフ・トンガリキは、ポリネシア随一の遺跡で、幅約100mものアフに15体のモアイが建ち並ぶ光景は、とても勇壮です。 1960年のチリ沖大地震津波によってアフもモアイも押し流されたのですが、1991~95年に日本のクレーンメーカーである「タダノ(TADANO)」の協力により修復されました。
おそらく、ここには島最大規模の集落があったものと推測されています。 島の東側にあるため、モアイ像の間に昇る旭日を眺めることができるスポットでもあります。

アナケナ海岸(Playa De Anakena)

椰子の木々が立ち並ぶ白砂ビーチがきれいなアナケナ海岸には2基のアフがあります。 アフ・ナウナウの7体のモアイは砂に埋もれていたので風化が進んでいなかったために1978年に復元され、土中に埋もれたモアイの目も発見されました。 白目はサンゴ、瞳は赤色凝灰岩で作られています。
アフ・アトゥレフキのモアイはホツマツア王を祀ったものだといわれ、1956年にハイエルダールと島民のペドロ・アタンにより復元されました。 この海岸には観光客だけでなく島の人々もピクニックしに来るので売店や有料トイレもあります。

テピトクラ(Tepitokura)

ここのモアイにはPAROという名前がつけられていて、島を訪れたヨーロッパ人の記録にも記されています。 このモアイPAROはアフに立てられた(※)モアイの中では最大級で高さ約10メートル、重量はなんと85トンもあります。 (※)切り出されたモアイではラノ・ララクにある22メートルのものがありますが、横たわったまま放置されています。
ここのPAROも、モアイ倒し戦争により倒されたままですが、これもタダノによる復元工事が予定されています。 尚、テピトクラとは光のヘソという意味。モアイPAROくんの近くには テピト・オテヘヌア(地球のへそ)とされる丸い石が置かれています。 直径75センチの丸い石の周りに丸い石が4つ並べられ、その周囲は円形の石垣になっています。
一説によるとホツマツア王がここにマナと呼ばれるパワーを秘めた丸い石を置き、世界のへそ=中心としたそうです。

ハンガロア村の観光スポット&お店情報

ハンガロア村は、イースター島唯一の村。島民の大半がここに住み、主要ホテルもこの村に建てられています。わずか数百メートル程度の村のメインストリート(Te Pito O Te Henua通りと、Atamu Tekena通り)沿いには、レストランや市場、雑貨店、土産屋等が点在しています。いずれもラテン文化のチリ領だけあって、午後1時~2時くらいの時間はシエスタ(長い昼休み)ですので、レストラン以外のお店が閉まってしまいます。 空港から村の中央までは徒歩20分くらいで、村の散策程度なら1時間もあれば充分でしょう。
こんな南海の孤島=イースター島ですが、近頃ではインターネットカフェも設けられ、訪れる観光客も年々増加しています。

 

ハンガロア村の観光スポット・お店情報

博物館(Museo Antropologico P. Sebastian Englert)

1973年に竣工した博物館は、村の北の外れに位置し、イースター島の歴史を興味深く学ぶには必見の展示物が配置されています。
館内には、島の地政学、民俗学、文化的な解説資料が展示されていて、注目すべきは発掘された「モアイの目」です。白目は白サンゴ、赤目は紅色の岩滓(がんさい=火山砕屑物の岩の欠片)を用いて作られていました。1978年にアナケナ海岸にあるアフ・ナウナウ(AHU NAU NAU)の復元の際に発見され、モアイにも目があるとする仮説を裏付けられました。
「コハウ ロンゴ・ロンゴ(Kohau Rongo Rongo)」は、「語る木片」と称され、ポリネシアで唯一の固有の文字とされ、木の板やステッキなどのタブレットの裏表に黒曜石で象形文字が刻まれていて文字は120種類あり、その組合せで1,200種類の複合文字になります。読み方は古代ギリシア文字と同様、牛耕文字(一行ずつ交互に逆方向へ読み進める)となっていて、島の謎を解く重要な鍵とされていますが、未だに解読されないままです。
モアイ・カヴァカヴァ(謎の精霊Moai Kava Kava)という展示は、ある日精霊を見たという酋長のトゥーコーィフ(Tu’u Koihu)が、この精霊の像を彫ったとされています。

INFORMATION

  • 入館時間:火~金曜 9:30~17:30、
    土・日・祝、独立記念日前日(9/17)、クリスマスイブ、大晦日は9:30~12:30
    月曜日、元旦、メーデー、クリスマス、聖金曜日は休館日です。
  • 入館料:$1,000チリペソまたは、US$2
  • モアイ・カヴァカヴァ

  • 博物館外観

  • モアイの目

  • コハウ ロンゴ・ロンゴ

中央市場(Feria)

島でとれた野菜や果物などの生鮮食品(午前中の販売のみ)や、土産物も品揃えされています。

INFORMATION

  • 営業時間:月~土曜: 8:00~20:00(冬季は19:00まで)
    日曜、祝祭日:10:00~13:00
民芸品マーケット(Mercado Artesanal)

イースター島で作られた手工芸品や民芸品などを扱う約30軒以上の店が集まった市場。中央の広場では、ラパヌイのライブ演奏や、さまざまな木彫りの実演も行われることもあります。やはりモアイ像の置物などが好評です。

INFORMATION

  • 営業時間:月~土曜: 10:00~19:00
    日曜、祝祭日:10:00~14:00

イースター島の郷土料理とハンガロア村のレストラン情報

イースター島の郷土料理

CEVICHE(セビーチェ)

セビチェとは新鮮な生の魚介類を野菜と混ぜ、レモン汁などでマリネにしたもの。イースター島はマグロがよく捕れるので、大きなマグロがゴロゴロと入っており、食べ応えがあります。

EMPANADA(エンパナーダ)

エンパナーダは揚げパンやパイのようなもの南米のスナック料理。中には新鮮でたっぷりのマグロやチーズが入っているのが、イースター島のエンパナーダの特徴。

CURANTO(クラント)

肉やソーセージ、魚、貝、芋などを地中に埋める蒸し焼き料理です。オセアニアの伝統料理で、調理に手間と時間がかかるためレストランではお目にかかれません。行事などで運良く遭遇したら食してみたい。

AU BOUT DU MONDE(オ・ブ・デュ・モンド)

海辺にあり、モアイも見ることができる見晴らしの良いロケーション。魚介類がおいしいフレンチのお店です。

CAFE RA’A(カフェ・ラア)

コーヒー、フレッシュジュース、軽食、アルコール等がおいてあります。昼食用のランチも人気です。

KANA HAU(カナ・ハウ)

メインストリートAtamu Tekenaにあるお洒落なレストラン。シーフード、ポリネシア料理を楽しめ、夜はダンスショーなどもあります。

PEA(ペア)

海沿いにあるレストラン・バーで、眺めは抜群です。広々とした店内ではシーフード、チリ料理などが楽しめます。

EMPANADAS TIA BERTA(エンパナーダス・ティア・ベルタ)

ボリューミーな「エンパナーダ」といえばこちら。ベルタおばさんのお店は地元の人も並んでおり、美味で作り立ては最高!

TATAKU VAVE(タタク・バベ)

とても人気のあるこのレストランは、村はずれの海沿いに位置しています。リーズナブルでスタッフはフレンドリー。魚介類は新鮮で味に定評があります。

LA KALETA(カレタ)

海辺のレストラン。眺めもよく、サービスもいい。フレッシュジュースは格別です。

KOTARO

日本で修行をしたチリ人のシェフのお店。日本語も通じ、日本の味が恋しくなったらここがお勧め。味も確かです。

HAKA HONU(ハカ・ホヌ)

行列のできるほど村でも人気のレストランです。海が近く、海を見ながら食事ができます。料理もボリュームがあり、シーフードなどが楽しめます。

【レストラン利用の際の注意事項】

  • 代金の10%程度チップが要ります(タヒチが不要なだけに要注意!)。
  • ドルでの支払いも可能ですが、釣銭はペソで戻ってきます。
  • タクシーはお店に頼めば呼んでもらえます(村内なら3ドルまたは1,500ペソ)。
  • 午後はシエスタ(昼休憩)のため店が閉まっています。
  • 定休日、祝祭日以外でも食材入手が困難などの理由で休業する場合もあります。

※上記情報は、主として観光局及び、滞在経験ゲストから入手した当社スタッフが調査したデータに基づいてります。随時、更新は行っておりますが、更新後に変更となる場合もありますので、あくまで参考情報としてご活用ください。
※情報の相違に起因するお客様の損害につきまして、責任は負いかねますので予めご了承願います。

イースター島のホテル一覧

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